養生

めんどくさがり養生:目のかすみや不安やあせりに人参とりんごのスープ

第五十九候 朔風払葉(きたかぜこのはをはらう)

朔風とは北風を意味します。

 

地面を埋め尽くすようなたくさんの落ち葉のふかふかさに、飾りをなくしたような対照的で冬を思わせます。

11月の七十二候はこれがラスト。次の候はもう師走ですね。

師走が見え始めるといつもは忘年会に、年末作業に追われるひとも多かったと思います。

今年はコロナ禍で、違った意味で年末の予定返しが起きているのか、予想された第三波に追われているのか、

  • なんにしろ苛立ちや焦りが無意識に出てきたなぁとか。
  • なんだか目ドライアイとは違うんだけど目が疲れてくるなとか。
  • だるくてうまく眠れないな。

とかも出てきたんではないでしょうか?

 

怒り  はセットで考えることが、実は多いんですね。これは五臓の話です。

 

今回の人参を使うんですが、五臓の「肝」が帰経であります。

五臓というのは、指示系統と思ってもらうとわかりやすいかなと思います。指示するところが有れば、指示を受けるところがあります。

 

人体の諸器官は五臓ごとに6つ
に関しては、胆→筋→涙→目→爪→怒

 

あれ、血が足りない血虚だと爪とか目に来るんじゃないの?と思った方もいるかと思います。

陰虚だと血にかかわるんじゃないの?と別パターンを思いついた人もいるんじゃないかと思います。

どれも可能性はあります。

 

これは、発想基準のブログでも扱ったように、ハビガーストを使ってもいいし、エリクソンやマズローを使ってもいいよというのと少し似ています。

 

見る視点の問題で、どれが一番それを説明するのに合理性があるかなってことで、

分析し、アプローチを見つけやすいかということです。

 

今回の五臓からみたら、怒りやすいかしら、目や爪に症状がないか?と探してみるのもいいし、これからくるかもしれないからフォローしておこうでもいいと思うんです。

イメージとして、五臓で発見したら、その帰経のものを補ったり、摂り過ぎてないかしらと考えてみてもいい。

そちらで落ち着かなければ気血水で観察してアプローチしてみてもいい。

カツっとハマりやすいので、ある程度どっちでやろうと想像しやすいのも中医学の面白いところだと思います。

 

今回のにんじんは、帰経に 肝 が入ってかつ、血が足りない 血虚 にも効いてくれます。そう考えると、目にも爪にも効いてくれるなって想像がしやすいかなと思います。

薬膳だなって思う瞬間なんですよ。
もちろん、食物繊維だ、βカロテンだと成分をみるときもあるんですけど、中医学って、考える杖だと思える面白味があっていいですね。

りんごが 涼 なので、冷え過ぎないように 熱 のシナモンを足しておきます。

 

 

にんじん
五味:甘
五性:平
帰経:・脾・肺
気血水:気虚、血虚
肝を労り、血を補うので目の乾燥やかすみにむいてます。胃腸を整え、食欲不振や下痢、便秘に。また肺もフォローするので、慢性の咳にも向いてます。

 

 

 

りんご

五味:甘、酸
五性:涼
帰経:、肺
気血水:気虚、気滞
身体の余分な熱を冷まし、潤します。
口の渇きや二日酔いに。
また、心に働きかけるので不安感や焦りを穏やかに傾けます。食物繊維も豊富なので、胃腸の整理もしてくれます。

 

 

 

 シナモン

五味:甘、辛

五性:熱

帰経:肝、心、脾、腎

気血水:瘀血

冷えによる腹痛や関節痛などの痛みを和らげ、下利、排尿異常などに有効。

おなかをあたためるので、月経痛などのPMSにもよい。

 

 

 

 

 


豆乳で割って冷製スープ、和風だしで割って温製スープ、豆腐にかけてみてもよし。

私が作るときは、にんじん1本、りんご1個、玉ねぎ一つ。やわらかくなるまで煮て、砕くだけ。あとはタッパーで保存です。塩や胡椒は、割り方に合わせて調整してください。