養生

めんどくさがり養生:のぼせた便秘にカブのスープ

第六十五候
麋角解(さわしかのつのおつる)

 

鹿の角が落ちる頃。「麋」は大鹿のことで、古い角を落として生え変わります。

鹿を間近でみることはないし、インテリアを思い浮かべがちです。
昔の話で、鹿は大人しく見えるので護らなければというイメージがあり、一歩で狼は野蛮で敵だと思いがちです。

狼を駆除して、鹿を保護した森は生態系が崩れて崩壊してしまったというのを聞いた時に衝撃を受けたものです。

なぜならば、鹿の過剰採食によって、森林はもちろん植生(植物がまとまって覆っている地帯)が消失してしまいます。つまり、裸の土地になってしまう。結果、山地の崩壊。

それはつまり、多くの野生生物が住処や食べ物を奪われて絶滅へと進み、生物多様性がなくなっていってしまうことになります。

 

一つのバランスを崩すということは、

未来への影響に甚大な被害をもたらすことでもあるんですね。

 

 

個々にとっての人生はもちろんありますけど、全体にとっての統制も一見や先入観ではわからないんだなと教えてもらった事実でした。

 

鹿の角の生え変わりから狼の話に発展しましたけど、今日は カブ

 

冬は寒いから手足に目が行きがちなんですねど、カブは面白くて、上がってくる気が溜まって行くと吹き出物やのぼせ、乳腺炎などに繋がると中医学は思ってるんですね。不思議でしょ。

でも、炎症なら冷やすと西洋医学なら思いがち。たしかに燃えてるなら冷やせばいいんですけど、冷えてることで燃やさねばと思っていたらどうだろうということなんです。
他の部分が冷えているから、あっためなければいけないと必死に燃やしているのに冷やしたらもっと燃やさなければと思うでしょう。

それがお腹の痛み、消化不良が冷えだったりします。

便秘は主に熱がこもるとコロコロ便が出たり、出渋ったりする合図なので、そこで見分けてあげるといい。

冬はそこら辺のさじ加減が難しいので、大根の涼とは違うところですね。

おやおや、吹き出物だとかのぼせだと思って便秘かなと思ったら カブ
いやいや、風邪っぽいな、黄色い鼻水に便秘っぽいなと思ったら 大根

似て非なるものなんですね。
前回大根だったので、比較にカブを使ってみました〜。

 

かぶ
五味:甘、辛、苦
五性:
帰経:脾、肺
気血水:瘀血

 

 

 

 

お腹を温めるので、胸やおなかの冷えからくる痛み、消化不良によい。身体の上に上がった気はのぼせや熱がこもりやすいので、乳腺炎や便秘にも。

豆乳で割っても、和風だしで割って温製スープ、豆腐にかけてみてもよし。

私が作るときは、かぶ2個で玉ねぎ一つ。やわらかくなるまで煮て、砕くだけ。あとはタッパーで保存です。塩や胡椒は、割り方に合わせて調整してください。