ひと

医者の指示に従えばいいと言われたら、不十分。

医療スタッフは、大概のケース医師がいて成り立ちます。

これは事実です。

 

 

注射にするにしても、手術するにしても、リハビリをするにしても、

なにかと医師の指示があってはじめて実施できる状況になることは間違いないです。

 

ただし、医療スタッフの職業の成り立ち を考えたことはあるでしょうか?

元々は医師と後々呼ばれる人がいました。今みたいに何科の先生と棲み分けをしていたわけではなく、来るもの全てでした。
そこから、先生は忙しくなって、患者さんと密に話す時間が取れなくなったり、介護できなくなったり、リハビリにフォローできなくなったりして、侵襲性の高いものを優先して行っていくようになりました。

 

まずは外科、内科と分けました。今ははるかに多くの科が年々増えています。

 

注射も特殊な難しいリスクのあるものは先生だけと区切られています。例えば動脈注射は死により近い侵襲性があるので、今でも医師のみ許されてます。

その一方で、仕事が増えすぎているので、静脈注射でいきなり死ぬことは、よっぽど薬を間違えない限りリスクは回避できますし、静脈注射のが頻度が高い。

看護師 に静脈注射を手伝ってもらおうと法が改正したのは、実は2002年9月末でした。案外とここ20年も経っていない出来事なんですね。それだけ、医学も発展すれば、分野も分かれたってことでもあるんですけどね。

 

放射線技師さんはレントゲン類に特化してます。

臨床検査技師さんはそれぞれの検査でまた分画してます。

リハビリは大きな身体の動きを扱う理学療法士、細かな動きを扱う作業療法士、言語を扱う言語療法士、心のケアは臨床心理士などなど、多岐に渡ります。

 

医師も看護師も学生の時は、どこの科もある程度実習で回っていきます。そこで、いろんな科のルールやスタンスを学び、たくさんの職種がいることを出会うことで知っていきます。

なので、自分が言ったことない科はピンと来なかったりと、想像に及ばないところもあります。

 

そういうのもわかると、自分だけで医療をやってるという勘違いが起きにくいとは思います。

たまに井戸の中の蛙もいるので、その際は無視しましょう。そういう意味で「医師にしたがえばいいんだ!」なんて言ってくる人がいたら、ああ、井戸の中の蛙だな、こうなっちゃいけないなと反面教師に切り替えちゃえばいいのです。

つまり、元は医師から発生しましたが、いまは専門に深く分かれているので、医師も把握していない専門性もあれば、知らないうちにできてる治療方法もたくさんあります。

 

過去は、医師のお手伝いだった。

今は専門分野が多岐にわたった故に、

いろんな職業と連携していける力が試される時代。

 

みんなと協力している人は、いろんなことを提供できる時代です。専門が多いゆえに広域や俯瞰の目を忘れがちですから、そういう経験を積んでいくことは、指示出しも指示受けも上手です。

片方だけでは未熟と頭の中に置いておくと、いろんな分野でチームになることができると思います。私も気をつけなきゃ。