発想基準,  看護学生に学ぶ

親切心や正義感に騙されない看護アセスメント。SOAPをヘンダーソンで分類分け編

SOAPを説明した(  )の記事を使って、

情報収集、的を絞り、方向性を導いた問診のSOAPの使い方を検討してきました。

いつもシンプルだと、単純にSOAPをやり続け、アップデートしていけばいいです。

 

自分が決めるんじゃないという前提 で話していた、

優先順位はどの分野かを決めることに悩むことがあります。

そんな時に便利なのは、マズローの欲求エリクソンの発達課題 もそうですが、

アメリカの看護師、看護研究者で、看護理論家、ヴァージニア・ヘンダーソン (1897. 11.30〜1996.3.19)  が提唱したニードの充足、未充足で分類わけしていきます。

 

『看護の基本となるもの』の中で挙げた14の基本的ニード

1. 正常に呼吸する。
2. 適切に飲食する。
3. あらゆる排泄経路から排泄する。
4. 身体の位置を動かし、またよい姿勢を保持する。

(歩く、座る、寝る、これらのうちのあるものを他のものへ換える。)
5. 睡眠と休息をとる
6. 適当な衣類を選び、着脱する。
7. 衣類の調節と環境の調整により、体温を生理的範囲内に維持する。
8. 身体を清潔に保ち、身だしなみを整え、皮膚を保護する。
9. 環境のさまざまな危険因子を避け、また他人を傷害しないようにする。
10. 自分の感情、欲求、恐怖あるいは“気分”を表現して他者とのコミュニケーションをもつ。
11. 自分の信仰に従って礼拝する。
12. 達成感をもたらすような仕事をする。
13. 遊び、あるいはさまざまな種類のレクリエーションに参加する。
14. “正常”な発達および健康を導くような学習をし、発見をし、あるいは好奇心を満足させる。 

 

 

いまの看護学生がこれをやっているかはわかりませんが、一人に対して14項目を分析していくというのは、とてつもなく大変です。

簡単に言うと、SOAPでそれぞれ14回展開していく。

看護学生になって、実習で緊張しながらこれを埋めるだけの情報収集をしていく。

質問スキルもなければ、そもそもこの定義ってなんだ?って思うところからです。

 

今までの記事、とんでもないトラブル多いんだな、分析って大変だな、とてもできそうにないなと思った方が多いと思います。

しかし、思い出してみてください。

 

 主観的なデータと客観的なデータを見分けるクセがついたらもうゴールは近いのです。

親切心や正義感に騙されない看護アセスメント。SOAPを使う。

 

常に知らないことに出会った時が勉強をするチャンスです。

親切心や正義感に騙されない看護アセスメント。SOAPを使う。分析編③

 

 

ここができれば、今までの流れを乗り越えていけばいいだけです。

逆にいうと、それぞれに必要な項目に振り分けていけばいいのです。

どこが足りないか、充足しているかが見極められると、前の記事で導き出した睡眠時無呼吸症候群を疑ってみようという発想も湧きやすくなります。全然気にしてなかった部分が人によっては問題に上がってくる視野を広げることでもあります。

 

一見、全然分からないことが、

情報収集し、自分と他者の視点をきちんとわけ、分類ごとにわけていく。
アセスメントも計画も継続して練って評価していく

と考えると少し楽になりませんか。

 

 

ただ、14項目を全部横並びで見ていくとわけがわからなくなりがちです。

次回マズローの欲求で項目を仕分けていきましょう。