看護学生に学ぶ

親切心や正義感に騙されない看護アセスメント。SOAPを使う。分析編

さっそく前回の記事に書いた、

SOAPの定義を使って

 

自分が決めるんじゃないという前提② この記事に出ているケースを使って、SOAPに分けてみましょう。

 

Question

血圧が160/90半ば。医療者がみれば、もはや治療しましょうと勧めるのに不足のない数値です。

でも、ご本人に病識がない。いつもこれだからいいという。倦怠感が最近強いからなにかの病気かと気にしています。

どのようなリスクがあると思いますか?

 

S:

「いつもこれ(血圧の値)だからいい」
「倦怠感が最近強いからなにかの病気か」

O:

血圧が160/90半ば。

A:

「収縮期血圧が140mmHg以上」か「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合を高血圧としています。

また高血圧には度合いがあります。

収縮期血圧 拡張期血圧
正常高血圧 130-139 または 85-89
Ⅰ度高血圧 140-159 または 90-00
II度高血圧 160-179 または 100-109
Ⅲ度高血圧 180≧ または 110≧
孤立性高血圧 ≧140 かつ <90

(成人の血圧値の分類(mmHg)より抜粋 高血圧治療ガイドライン2009)

 

よって、いつも160/90半ばはⅡ度高血圧に入りかけているⅠ度であることが考えられ、治療が必要だと考えられる。

 

P:

原因を特定していく必要性がある。よって、情報収集が必要である。

 

 

いかがでしょうか?

症状が出ていて、治療が必要な状況下にあることはAでわかりました。しかし、原因特定には至っていません。

よって、これだけでは治療法を選べないということもわかりました。

このなにがわかっていないかがわかることが大事です。ある程度絞って、検査して、確定していく必要があるなとわかるからです。

 

最初のSOAPは、症状に対して治療がひつようだけれど、それを選ぶのに情報収集が必要だというPになりました。

次回は、2回目のSOAPに移ります。