看護学生に学ぶ

親切心や正義感に騙されない看護アセスメント。サマリーでまとめ。

SOAPやヘンダーソンで分析を進めてきました。

どちらで進めても、同じ方向性を見出したところで前回は終わりました。

 

 

では、今回、そのケース患者さんが紹介先で検査をすすめていき、CPAPの導入の入院をしていくときの入院用看護記録ならこんな感じになるというお話をしていきます。

 

 ○○病院 ■■先生紹介。日中倦怠感強く、健診にて年々高血圧の指摘あるが自覚なし。現在BP160/90台で経過しており、夜間トイレにて中途覚醒1回/日にて、睡眠時無呼吸症候群の疑いあり。精査目的にて2020.09.15当院紹介受診。

仕事:デスクワーク 身長174㎝ 体重78㎏(20歳時65㎏ 5㎏増加/3年)喫煙(-)機会飲酒 

起床時口渇(+)いびき指摘(+)眠気(+) ESS:15
同日簡易検査行い、RDI:21 lowestSPO2:76% 同年09.18 PSG施行し、AHI:34 lowestSPO2:78% CPAP希望あり。本日、CPAP導入目的にて入院となる。
既往:なし 内服:なし(ビタミン類サプリ)アレルギー(‐)

 

すごく ぎゅっ としてますよね。

どういう経緯で、どんな目的できて、簡単なプロフィールと、質問したであろう情報。そして、検査した内容、本人の希望とその日の入院の目的を書く。そして、既往や内服、アレルギー情報を書いて確認です。

そうすることで、検査に滞りがないように申し送りをぎゅっとまとめている看護記録です。経過が長くなればなるほど、ほかの病気や兼ね合いが増えるほどこんなに短くならないですけどね。

 

この記録形式はサマリーともいいますけど、目的があって、

相手に書面で申し送るときに使います。

 

今回は検査入院の看護記録ですから、相手は当直医師や検査する技師宛です。

検査中起きうるリスクはないか、検査服のサイズはどうか、検査に影響する考慮すべき病気や薬はないかというような内容が伝われば概ねOKです。

 

どこに記録を残すかで形が変わります。

 

自分が検討するときの記録はどのような形でもいいです。

日々の記録はみんなが伝わるようSOAP形式が多いです。

検査や他院へ転院するような経緯を説明する場合はサマリーを使います。

 

 

患者さんを的確に前に進んでいけるようにするために発想、分類わけ、記録の形式があります。

 

ようは、実務も多ければ書類作業も実は多いんですね。全部一気に考える、思いつくのは難しいですから、悩んだときに冷静に見直しができ、フォーマットにまとめて記録を書き込んでいけるというのはやればいいだけの作業にスイッチすることが可能です。

たとえば、ここまで慣れ親しんだ今回のケースですが、この人は実在しないので検査数値もこんな感じで進んでいくことが多いなという想像の人物です。その分野で経験をしていくと、こういうケースってあるなぁというのができますから、それ以外のおや?っていう症状や行動がでたときが、以前言ったように勉強のチャンスですし、気づいてないことに気付けるチャンスでもあります。

またその病院病院で書き方も違えば、ルールも違います。

その形にしなきゃ、自分のこだわりは譲りたくないっていうことも出てくると思いますが、そこはどう仕事をしていくことが患者さんにとっていいかで融通すればいいことだと思います。記録は山ほど書きますし、いろんなスタッフも書き込んでいくチーム作業ということを思い出せば、なんてことないことですね。

 

最初っから、これくらいシンプルに書きたい気持ちをぐっと抑えることで、まとめ能力も養えます。

急がば回れ とはこのことだなと、働いてから思ったのはこのことです。

病院、病気に関係ないことでも、自分の日常で困ったときに、伸縮しながら分析してみると、案外とするっと解決するかもしれませんよ。