患者対応

敬語とためぐちの選び方。問題の捉え方。

「敬語とためぐちなんて、考えなくてもわかるだろう、敬語を選ぶんだよ!」

 

 

 

そうお思いになった方、正解です。

 

しかし、看護師になると違うケースもあります。目的を持っている場合、そこは多少変動します。

ベースは敬語、なんだったら相手が燃え上がって怒ってるとか仲良くしようとしている時は、どう苦しくても敬語を維持します。(記事に収まらないのでまた今度)

看護師には基準とするべき発想がいくつもあります。前にランチではマズローの欲求5段階説」を使うと言いました。今回は患者さん相手のカテゴリー。もちろん使えなくないんですが、次のものを使うことが多いです。

 

たとえば、心理学者 エリク・H・エリクソン(1902~1994)の提唱した、「乳児期」「青年期」「成人期」などの年齢の区切りごとに対し、その時期に獲得すべき8つの発達段階というものがあります。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。(絵だけ見て戻ってきても大丈夫です)

 

前回トピックのピーター・パン症候群のように、それぞれ該当するべきとされている課題を、その時期に獲得出来なかったらどうなるか?

例に挙げた通り、年齢は上がるけど、次の段階の発達課題には上がれないのです。

 

「あとで処理をする」「後々ややこしくなる」これを防ぐのが、このブログの目的です。

ただし、発達課題を獲得せずにきているという前提の状態で出会ってますから、ここがゼロ地点です。

これから始まることに対して進まないことが、後々ややこしくならないために検討していくことを考えます。 

 

まずはみてみましょう。たとえば、

 

第一段階 0歳〜2歳(乳児期) 基本的信頼感 vs 不信感

ここは、不快、不安、恐怖などの感情に対し、そばに居る母親によって、ひとつひとつ取り除いてもらうという安全基地を覚えていく作業です。

簡単に言うと、安全基地があると教えていくことが、 基本的信頼感 の獲得になります。
これを覚えていくことで「信じる」というものを獲得し、希望を持つようになります。

この真逆が 不信感 の獲得です。負の連鎖は解決されず、希望を見出すことが困難になります。信じることは裏切られることだと認識している可能性もあります。それはそうです、裏切られてきたのだから。

 

これを踏まえて、ケースをかんがえてみましょう。

 

Question 

何をやるにも疑う人がいます。希望を見いだせない人がいます。あなたは何からアプローチしますか?

①希望を持つことは素晴らしいと説得する
②信じることで始まることがあるという
③不快に思ったら、その不快ではない方法を一緒に模索する

 

 

 

 

Answer 

③「不快に思ったら、その不快ではない方法を一緒に模索する」から始めるのが妥当かと思います。

 

いきなり①を言っても、そもそも獲得出来てないものを突きつけられても意味不明です。
②はそうかなと思っても、何を信じていいかが分からなくて困っている人には,
漠然とし過ぎています。

③はひとつひとつクリアしていくことで、この人となら信じていけるかもと、獲得の方向へ促す可能性があります。
ただし、③から始めたからと言ってうまくいかないケースもあります。そもそもこのケースみたいにシンプルな悩み事ではないかもしれません。

少なくとも①や②から始めるよりは、③のが時間は通院や入院という時間を繰り返していくことで、少しづつでも獲得できる可能性があります。

 

では、本題に戻りましょう。

 

敬語とため口の選び方について がこの記事の本題です。

 

勘のいいひとは、なぜ発達課題を検討しているかに気づいたのではないでしょうか?

 

 

続きは次のブログで。