発想基準

人をかんがえる時につかう:エリクソンの8つの発達段階

アメリカの発達心理学者で精神分析家のエリク・ホーンブルガー・エリクソン(1902~1994)が提唱した発達段階は「Psychososial crisi

日本では「心理社会的発達理論」「漸成的発達理論」「ライフサイクル」などと呼ばれています。

 

人間の一生を8つの段階に区分する。

生涯においてどの段階でも、発達する為の心理的課題危機(障害)があります。
そこを達成し、障害を乗り越えた時に得られるものなどを提示したものになります。

 

 

そして、発達段階で関わる人物や具体的に何を通して課題をクリアしていくのかということもまとめられてます。

 

erikson-psychososial-crisi

 

ここでは、そんなに詳しい説明をしませんが、ザーッとみてもらうとわかる通り、対になっているんです。

もうこれは、必要な時にどれだ?って見直していけばいいので、表を見るだけでもいいです。ああ、この時期こんなこと大事なんだ、案外。こんな精神に影響するんだな、へぇって思えたらもう充分です。

次のブログでこんな感じで考えると使えますよとピーター・パン・シンドロームを例をあげてみましょう。

 

 [乳児期(0~1.5歳)]
基本的信頼感 VS 不信感

希望:母親を通じて獲得

質問「世界を信じることはできますか?」
例:授乳


関連する疾患:精神病性障害、嗜癖(特定のヒト、モノを好む)、うつ病 

 

 

[幼児前期(1.5~3歳)]
自律性 VS 恥、疑惑

意思:両親の躾などの統制と自信の欲求とのバランスをとる
質問「私は私でよいのか?」
例:トイレトレーニング、更衣の自律 

 関連する疾患: 妄想症(その文化において共有されない誤った確診と病識のなさ)、
強迫性障害(不合理な行為や思考を不本意に反復してしまう)、
衝動性(注意力、行動、計画性の各々の視点尺度で深く考えず行う)

 

 

[幼児後期・遊戯期(3~6歳)]
積極性 VS 罪悪感

目的:家族の中で自分を統制し、要求を行動に移すことができる
質問「動き、移動し、行為をおこなってよいか?」
例:探検、道具の使用、芸術表現

関連する疾患:変換症(心的葛藤が身体症状に置き換えられる)
恐怖症、心身症(変換症が持続的に出現)
制止・抑制(衝動や自発性を失い、意欲はあるのに動けない) 

 

 

[児童期(6~13歳)]
勤勉性 VS 劣等感

競争力:地域、学校にて勉学に励むこと、自分がやれるという有能感を持つ
質問「人々とモノの存在する世界で自己成就できるか?」
例:学校、スポーツ 

関連する疾患:創造的制止、不活発 

 

 

[思春期・青年期(13~22歳)]
同一性 VS 同一性の拡散

自分への誠実さ:仲間、ロールモデルに対し独自の存在としての自己イメージを確立
質問「私は誰か?誰でいられるか?」
例:社会的関係 

関連する精神疾患:非行、性同一性障害、
境界性パーソナイティ障害

(気持ちや行動、対人関係に不安定になりやすく、敏感。頑張りや怒りコントロール不可) 

 

 

[成人期初期(22~40歳)]
親密性 VS 孤独・孤立

:ともだち、パートナーなど他者との緊密な関係を築く
質問「愛することができるか?」
例:恋愛関係 

関連する疾患:スキゾイドパーソナリティ障害

(社会的関係の希薄さ、感情の平板化、孤独を選ぶ)、引きこもり 

 

 

[成人高期・壮年期(40~65歳)]
世代性・生殖 VS 自己吸収・停滞

思いやり:家族、同僚など次世代の価値を生み出すことに積極的に関わる
質問「私の自分の人生をあてにできるか?」
例:仕事、親の立場 

関連する疾患:中年期危機、早熟性虚弱  

 

 

[成熟期・老年期(65歳~)]
自己統合 VS 絶望

智慧:人類に対し、自分の人生に満足し、来るべき死を受容する
質問「私は私でいてよかったか?」
例:人生の反響 

関連する疾患:極度の鼓慄、絶望