親切心や正義感に騙されない看護アセスメント。SOAPをヘンダーソンで分類分け編③
親切心や正義感に騙されない看護アセスメント。SOAPを使う。分析編③
この記事で分析したものを活用します。
それでは、さっそく問題にとりかかっていきます。
以上の振り分けから、
2.適切に飲食する。
3.あらゆる排泄経路から排泄する。
5.睡眠と休息をとる。
この3つの項目で的を絞ってみてよさそうですね。
では、14項目から3項目に絞れたところで、優先順位と関連性を考えてみましょう。看護学生ならば、関連図という図を書いて導き出すことをするかもしれません。それも悪くないんですが、まどろっこしいので私はあまり好きじゃないです。頭の中や本の中で展開することとしてます。(書く労力を思考や知識補充に使いたいめんどくさがりです)
日中の呼吸は問題ないけど、夜間に水分のコントロールができていない。体格ももしかしたら代謝の問題の可能性がある。
ただ、主訴に泌尿器の相談ではないとするなら、排泄の問題が1番に上がってこない理由です。健診結果も泌尿器など指摘はない。
すると、排泄は付随するものだと考える。ホルモンにも影響をきたす夜中に何かが起きてると考え、日中の倦怠感と血圧の上昇は余波だと考えられる。
よって、睡眠時無呼吸症候群の検査を行い、異常がないかを確認する必要がある。
こんな感じで発想を組み立て、睡眠時無呼吸症候群の知識と照らし合わせ、前記事のAを見てみましょう。
A:
高血圧があり、夜間のトイレで目覚める症状はICSD-3の睡眠時無呼吸症候群による自覚症状に該当。
上記症状がでてしまう原因としては、
・夜間の低酸素血症や覚醒反応(無呼吸のたびに苦しくて脳が目覚めてしまう現象)により交感神経が興奮する。
・無呼吸により胸腔内圧の低下、心臓にもどってくる静脈血の増加により、睡眠中に心臓に負担がかかり利尿ホルモンが持続分泌する。
その結果、しっかり夜中休めずに日中の倦怠感につながっている可能性がある。
P:
自覚他覚症状が該当しているため、ICSD-3には検査について基準数値があり、それにのっとって検査をすすめる。
SOAPだけ、ヘンダーソンの14項目だけ、
どっちからやっても頭の中の展開がたどり着ければいいわけです。
看護学生のときは、なんでこのまどろっこしい、書くのが大変なことをさせるんだろうと思いました。
でもどうでしょう、分類する杖があると、ないものはないな。聞いてないな。そういう風に除外していけますよね。そして、見落としが減りますよね。そういう意味で、いいツールなんです。
また、働いてからも、自分の分野には視野が行くけれど、案外とそうではないところは見えてないことがあります。何だか解けそうだけどうまくいかない時にみえてないところはないかな?と見直してみるのにいいツールです。
看護学生の時はA4の紙いっぱいに1項目ごとに書かないといけない辛さはありますが、ざーっと自分が見直す時はこれくらいラフに振り分けてから、より必要なところだけ広げていけばいいですね。
参考に、今あげた患者さんが紹介先で検査をすすめていき、CPAPのの検査をするときの看護記録にまとめてみましょう。
こんなぎゅっとなるの?って結果を知ると、びっくりすると思います。