養生

めんどくさがり養生:イチジクと赤ワインジャム

第四十八候 水始涸(みずはじめてかるる)
色づいた稲穂が頭を垂れ始めます。田んぼの水を落とし、稲穂の刈り入れ時期。黄金に色づいた稲穂が輝くのがいい季節ですね。

個人的にはジャケット羽織り出しましたから、過ごしやすくなってきたなと思えると、ここから10月。一気に忙しさが増していくんだなと思う時期でもあります。

 

前回の思いつきは、私の好きな旬のもの「栗」でした。秋は冷えて縮こまったり、乾燥して肌が荒れたりといそがしいんですよね。

 

身体を生成するのは、気・血・水

:精神的・神経的・機能の変調
:血液、内分泌、心や肝の変調
:        水分の代謝

 

 

[ 瘀血 ] は、過剰によって血行不良などが上がりましたが、[ 血虚 ] はそもそも足りません。

 

身体をつくるための物質なのと同時に、思考力の原動力でもあります。

 

 

女性の生理やお産などは特に血が消耗するので、女性は想像しやすいんじゃないでしょうか?

クラクラするめまいがあったり、不眠や視力低下、疲れやすいし、夢を多く見たり、爪が割れやすかったり、髪が細くなったり艶も出ない。便秘も起きますね。

たいてい気の不足である [ 気虚 ] も一緒に起きます。疲労倦怠感は増しますね。

 

イチジクだけでみると気虚・血虚に向いてます。こんな症状のひとにはイチジクだけのジャムもおすすめです。

栗の記事でお話した通り、瘀血も起きるし、イライラ気が詰まったりすることもあるでしょう。なので、今回は多少打ち消しあってもらってバランスをとりながら、冬にもつかえる温めてくれるスパイスにご登場いただきました。個人的に、シナモン、陳皮(ミカンの皮)、クローブは好きだというのもあるので、これからも出てくるかと思います。

粒々でスパイシー、なのにジューシーな秋ジャムにしてみました。

 

いちじく
五味:甘
五性:平
帰経:肺、脾
気血水:気虚、血虚
消化を助けて便通をよくし、痔や鼻血の改善。

身体の余分な熱を覚ますので、のどの腫れ、嗄れ声、切り傷などにもよい。

便秘の解消。

 

 

—–スパイス3種—–

 

シナモン
五味:甘、辛
五性:
帰経:肝、心、脾、腎
気血水:瘀血
冷えによる腹痛や関節痛などの痛みを和らげ、下利、排尿異常などに有効。

おなかをあたためるので、月経痛などのPMSにもよい。

 

 

ミカンの皮
五味:辛、苦
五性:
帰経:脾、肺
気血水:気滞
気の巡りをよくして、胃腸を整え、新陳代謝をよくします。ストレスフルな時に向いてます。

 

クローブ
五味:辛
五性:
帰経:胃、脾、腎
臓腑対応:温中降逆・温腎補陽
胃寒によるしゃっくり、胸が苦しいなどに使う。

殺菌抗菌するので白癬に煎じ汁を塗ると痒みが減る。

日本ではさび止めにも用いられていました。

ゴキブリがこのにおいを嫌うのでゴキブリ除けに使うこともある。

 

 

 

今回のジャム1瓶分の材料は、イチジク3つ、赤ワイン200ml、シナモンパウダー缶2-3振り、クローブ小さじ2、ミカンの皮大さじ1-2、水50ml、きび糖50g。

たくさん作るのも楽しいけど、ちょこんと食べるのも好きです。